癒しをスピードアップさせるコツ♪

もし、あなたが癒しをスピードアップさせたいと思ったら、そのために何が役に立つと思いますか?

もちろん、その人の状態とか人それぞれ違うでしょう。が、それでも私は「思考と距離を置くこと」と言ってしまいたいのです。

思考を眺めるとか、自分の思いに気づいているとか、そういうことです。これができていないと何も始まらないとさえ思っています。

かつてロンドンにある書店で、ぼーっとベストセラーコーナーの前に立っていたとき、ある若者が “この本めちゃくちゃ良いから。絶対お薦め!”と熱心な声で指差した先が、エックハルト・トーレの「The Power of Now」でした。(これ前にも書いた気がする)

そんなに言うならとつい買って、家で読み始めたところ、1ページ目から目からウロコが落ち始め、読み終わったときには全身のうろこが激しく落ちていました。(笑)

で、あらゆることが三日坊主に終わってしまう私ですが、思考のおしゃべりに乗っ取られるのは辞めよう!と深く決心し、その日から自分の思いを眺め始めたのです。

始めは、「ただ考えている状態」に慣れすぎていたため、思考を眺めるのがとても不自然で億劫に感じました。ので、一日1分みたいな短い時間から始め、長くやるというよりは、その回数を増やすというやり方で行ったのです。

すると半年も経ったころでしょうか、思考を眺めることが普通に自然にやれるようになってきたのです。で、今振り返っても、この恩恵は計り知れないと思っています。

これは、お金もスキルもなにも要りませんのでほんとお勧めです♪

とはいえ、始めのうちはどちらかというと、思考が思考を観察しているような感じになる人が多いかなと思います。例えば、“私は今~~と思っているのだ、そうかそうか”というように思考を眺めて、それを思考が確認しているみたいな。

最初のステップとしては、これでもぜんぜん良いかと思います。ただ、人によっては眺めている思考に対する思考のコメントがうるさすぎて(“ちっ、またこんなくだらないことを考えている”)苦しくなる人もいます。

ので、次のステップは、そういったコメントもただ単に眺めて流しちゃいます。そういう思いがあるなぁと気づいているだけで充分です。

また放置してしまうことで、思考のパワーは勝手になくなっていきます。

ちょっと例えを使ってみましょう。

これが雲を眺めるエクササイズだったとして・・・。

思考が思考を観察している状態とは、雲(思考)の上に乗ったまま、他の雲の動きを見ているような感じです。

ですがここで言う「思考を眺める」とは、雲から完全に降りてしまって、青空に浮かんでいる雲をただ眺めている感じです。このほうが雲の様子がよく見えませんか?

ちなみに、思考に振り回されてぐるぐる行き詰っているときは、雲の上にも乗っておらず、完全に雲の中に取り込まれ、青空も目に入らなければ、俯瞰した視点もまったくない状態です。

こんなふうに思考にはまったまま、癒そうとしても、思考が邪魔をして遅々として進みません。癒しの方法や癒しの進み具合、セラピストさんに対してなど、いちいちあれこれ思考が走り、ものごとを複雑にしてしまいます。

思考にはまっているから苦しい、でも同時に、思考にはまっているから抜け出せない・・・という行き詰まり状態になりがちです。

とはいえ、じゃぁ眺めれば良いのだ~と言っても、それもなかなか難しくありませんか? 私たちはどうしてこれほど思考に呑み込まれてしまうのでしょうか?

例えば、目をつぶって“今日は晴れだ(雨だでも)”と思ってみてください。そこになにか感覚や感情があるでしょうか?

で、次に目をつぶったまま“近いうちに消費税が10%になる”と思ってみて、さっきと比べてどうでしょうか? 何かちょっと感情や感覚が走りませんか?

では、最後に“~~さんに馬鹿にされた”、“私は本当はできていない”、“メールの返事が来ない”とか、直接自分に関わるネガティブな思いを思ってみてください。一番最初の思いと比べて何か重量がありませんか?

思い、そして感情&感覚、体は、基本的にいつもコラボしています。

ですので、感情や感覚を強く引き起こす思考は、強烈な三位一体のコラボとなり、私たちは瞬く間に取り込まれてしまうんです。

繰り返しますが、「を巻き込む思考」に私たちは呑まれやすいんです。なのでここでEFTやマトリックス・リインプリンティングなどの感情解放のツールが役立つんですね。

感情や感覚が体からなくなってしまえば、思考を支えられなくなるので、自然に思いもなくなったり、もっと緩やかなものに変わったりします。

さて、でもこういった苦しみを生む思いよりも、意外にやっかいな思考は、おそらく「大切そうな思考」、「当たっていそうな思考」、「自分を支えてくれそうな思考」などでしょう。

例えば、「生きる目的を持ったほうがいい」、「癒しとは、~~~という感じで進むもの」、「私は以前よりずっと分かっている」などなど。

こういった思いは、なんとなく良いことのように感じるので、スルーしてしまいがちです。しかし、自分を振り返ったとき、一番手ごわいのは、実はこういう微妙な思考だなぁとつくづく感じるのです。

知らないうちにその思いに固執し始め、柔軟性を失ったり、真実を見過ごしてしまったりするからです。

でも、たとえ思考に巻き込まれながらでも、雲から降りる習慣がつけば、ある思いはまってしまっていることにも気づけるようになるでしょう。そうやって気づけて手放せるようになればなるほど、思考の中ではなく、もっとハート中に安住できるようになりますね♪