解剖心理学のススメ~辛さの根源へ~

インテグレイテッド心理学の上級講座まで終わりました!気を抜いたせいか、風邪でダウンしてしました~。で、病院嫌いの私がついに近所の病院へ・・・・。

医者:どうされましたか?
私:おとといから喉が痛くて、頭痛があります。
医者:喉を見させてください。あっ、真っ赤ですね。次は、心音を取りますね~。はい、ちょっと首を触らせてください。喉頭炎ですね。お薬を出しておきましょう。

この会話は、ありふれた医師と患者の会話でしょう。しかし、心の問題となるとある部分が完全に抜けてしまうのです。この会話が心の医療だとしたら、下記のような感じかもしれません。

医者:どうされましたか?
患者:おとといから喉が痛くて、頭痛があります。
医者:どんな痛みで、どんなときに痛みますか?どれぐらい痛みは続きますか?睡眠はどうですか?何か原因は思い当たりますか?
患者:いつもヒリヒリ痛い感じで、寝起きがひどいかもしれません。でも一応眠れていますが、先日急に気温が下がったのに薄着でいたからかもしれません。
医者:なるほど。おそらく喉頭炎でしょう。とりあえず痛み止めだしておきますね。

何が抜けているのでしょう?と考えるまでもないですね。そうです。問診のみで体の中をまったく見ていないんです。患者さんとしては、“いえいえ、先生ちゃんと喉の奥を見たり、検査してください”と思うはずです。

では、心の問題のやりとりも見てみましょう。

医者:どうされましたか?
患者:主人が半年前に交通事故で急死して以来、眠れないんです。気持ちも体も重くて、外に出かける気もまったく出てこないんです。
医者:まだ半年ですから、気持ちが沈んでしまうのも自然なことだと思いますよ。
患者:はい、でももし私がこのままだと、子供にも影響があるんじゃないかと心配で。
医者:お気持ちは分かります。でも、時間薬という言葉もありますし、少し様子を見てみましょう。とりあえず、睡眠薬と安定剤を出しておきますね。

この会話も同じように一つ抜けているものがあります。そう、その人の心の中を見ていないことです。ところが、それは誰もおかしいと思わないんです。

ではカウンセリングはというと、話をひたすら聞くもの、心理学の理論や概念をあてはめるもの、認知を変えようとするものなどいろいろあります。

でも、実はこれらの方法もその人の「心の中がどうなっているのか」を丁寧に見ていくのでなければ、辛さはあまり変わらなかったりします。では、心の中を見るとは、一体どういうことでしょうか? この例で行くと・・・・。

心理セラピスト:どうされましたか?

クライアント:主人が半年前に交通事故で急死して以来、眠れないんです。気持ちも体も重くて、外に出かける気もまったく出てこないんです。

心理セラピスト:ほかにどんなお気持ちや思いがありますか?

クライアント:はい、もし私がこのままだと、子供にも影響があるんじゃないかと心配で。それに主人に日頃の感謝の気持ちを伝えたかったのにできなかった・・・(涙)

心理セラピスト:いろいろな思いや気持ちがあるかと思いますが、ご主人様に感謝の気持ちを伝えられなかったことが一番辛い感じでしょうか?

クライアント:あぁ、そうですね。そうか・・・。

心理セラピスト:ご主人様に感謝の気持ちを伝えられなかったというのは、ご自分にとってどんな意味があるでしょうか?どんなふうにお辛いのでしょうか?

クライアント:???

心理セラピスト:たとえば、人生が区切りのないままで次へ進めない感じなのが苦しいとか、・・・。

クライアント:あぁ、そういう思いもあります・・・。でもそれより、私、なんか意地っ張りになっていて、主人に感謝の言葉や優しい言葉をかけてあげられなくて・・・・、許して欲しい(嗚咽)・・・。

もちろん、これは架空の会話です。セッションは生ものですから、毎回まったく違いますし、テーマによって聞く質問も異なり、これは何万とある可能性の一つです。

しかし、ここで大切なのは、ご本人がほとんど気づいていなかった「許して欲しい」という思いを見つけ出すことと、そこに相当大きな感情があることを知ることです。

で、EFTやマトリックス・リインプリンティングなどで、それらを解放することで、認知のシフトも勝手に起きて、この方はそれだけでもかなり楽になるんです。

もちろん、このほかに将来への不安や事故を知ったときのショック(トラウマ)などなど、様々な思いや感情の解放が必要となるでしょう。

まったく同じ経験をしても、人の心は様々です。のどが痛いという同じ症状でも、体の中の状態は一人一人違うように。

それを丁寧に見ていき、どんな感情の層があって、どの感情が一番たまっているのか、またどんな思いやビリーフがあって、どうそれが苦しみを生み出しているのかをカウンセリング(問いかけ)で探り、セラピーで解消していくこと。

ということで、自分でどうにかしようとする人も多いのですが、心も体と同様、かなり複雑なんです。

ある場合は、問診だけで十分かもしれないし、ある場合は複雑な手術が必要かもしれません。また急性や慢性の場合など、一回で済むものや、ある程度時間がかかるものなどあります。

ちなみに手術や薬にあたる部分が、セラピーといえるかもしれません。

話を戻して、この仮のケースの場合、自責の念や後悔にまつわる感情値が非常に大きく、それがいつまでも解消されない場合、不眠や鬱になってもまったくおかしくありません。

こう振り返ってみたら、インテグレイテッド心理学は「解剖心理学」だったんです。心を解体していき、たまったものを解放していく。ここでいう解放とは、自分の中にある思いや感情を受け入れ、理解し、いたわり、そして変容させていくこと。

状況が変わらなくても、悟らなくても、楽になる方法が私たちには用意されているんです♪

※このテーマは、とてもブログでは書き切れませんので、現在冊子を作ることを構想中。

 

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解剖心理学のススメ~辛さの根源へ~」への9件のフィードバック

  1. あゆかさん、こんにちは。

    私は、いつも思うのです。
    こういったセラピーにも、健康保険が適用になれば、どれだけのうつ病患者が救われる事だろう、と。

    うつ病は、完全にエネルギーが枯渇してる時期であったり、異次元のネガティブに取り込まれてどうしようもない状態の時には薬物療法が必要だと思います。
    ベンゾジアゼピン系(抗不安薬や睡眠薬)の薬は、苦しみが緩和されるので、最悪の状態の時にはこの薬だけが救いです。
    (ちなみに、抗うつ薬は、ほとんど効果がないのに副作用ばかり酷くて、私にとっては害になるものでした。)

    でも、異常な精神症状が落ち着いて慢性期に入ったら、そしてわずかでもエネルギーが湧いてきて麻痺していた喜怒哀楽の感情が少しでも戻ってきたら、直ちに少しずつ減薬を始めるべきだと思います。
    (ベンゾジアゼピン系は、入り口は天国ですが、やめる時はよほど慎重に減薬しないと、出口は離脱症状で地獄と化すので、完全に断薬するまでには非常に時間がかかる場合が多いからです。)

    それと同時に、こういったセラピーを活用すると回復が早まると思います。
    時間薬という言葉があるように、自然治癒力でいずれは回復するのかもしれませんが、それだと、何年かかるか分かりません。

    私は、うつ病で自立支援を受けているので、精神科診察&処方は一割負担ですが、規制が厳しくなった事で、漢方薬の処方はそこから除外されてしまいました。

    うつ病の治療は、西洋医学一辺倒では限界だと分かっているのに、どうして、東洋医学やエネルギー医療のようなものを取り入れていかないのか、なぜそういった方向に流れていかないのか、不思議でたまりません。

    私の体感では、回復してきたら、そういったものに切り替えていくのが、自然の流れに沿った最善の治療法に思えるのですが。

    私は、うつ病で、最悪の時期を通り過ぎた後も、長い間エネルギーが停滞し続けていたのですが、最近になってやっと、ほんのわずかずつ、それこそ薄紙を剥ぐようにちょっとずつ、回復してきているように感じています。
    そこへ、もう一押しするような感じで、こういったセラピーで停滞しているエネルギーを解放するお手伝いをしてもらえたら、よりスムーズに回復していくに違いありません。

    私は、思います。
    うつ病の治療には、絶対に統合医療が必要です。
    ですから、こういったセラピーも自立支援で受けられるよう、国に医療制度を変えて欲しい。
    切に願ってやみません。

    • りらくまさん、こんにちは☆

      もうほんとうに書いてくださった通りだと思います。現在の保険制度では、ほんとうに医療とセラピーが手を組むことは難しい状況です。また、製薬会社などの利権の問題もあります。

      おっしゃるように完全にエネルギーが枯渇していたり、あまりにネガティブな思考に深くはまっている場合は、カウンセリングなども不可能です。なので、そういう方には、身体から緩めるということで、マッサージやヒーリングを薦めますが、状態によっては薬の服用も絶対必要かと思います。

      で、ある程度エネルギーが戻ってきてから、ここに書いたようなやり方をしていくのが理想ですよね。

      または、クライアントさんがある程度カウンセリングなどできる状態の場合は、初期の段階にやれるとより良いと個人的には思っています。

      多くの方がカウンセリングやセラピーで良くならない人は、病院へという流れをイメージしているようですが、実際は、病院に十年以上も通院していてまったく良くならないという方がいらっしゃることのほうが多いんです。

      もちろん、本当に人それぞれですが、発病してから長期にわたっている場合、心理的にもさらにネガティブなビリーフが増えていたり、薬の副作用なのか、もともとのその方の性質なのかも分かりにくくなり、もっと初期の段階から医療と組めていれば、こちらも楽なのに・・・・と思ったりします。

      また、鬱の原因がトラウマにあった場合も、初期に対応したほうが絶対良いと思っています。

      ハートレジリエンス協会が何ができるかまだまだ模索中ですが、こういったカウンセリング&セラピーの認知度や効果を高めることをしていきたいと思っています。

      とりあえず、怪しいとか非科学的とかそういったイメージを払しょくすることから始めないといけないのが日本の現状ですね。

  2. インテグレイテッド心理学上級、お疲れ様でした。非二元の話は頭では理解出来ないのですが、心地よい力強さと安心感を得ることができ、実践できることをやって、まずは自分の癒しを大事にしていきたいなって思いました。ありがとうごさいます。

    今日は、問いかけをやっていて、ふわっと身体が軽くなる感覚があり、雨の音が急に大きくなって安心感に包まれました。
    その後、思考を眺めることもをやっているとずいぶんとまぁ考えが湧いてくるものですね。笑っちゃうくらい。でも、今起きてることは、玄米を煎っていて、玄米が音をたてている。終わり。思考とは全く関係なく、動いてる。今まで自分が行動を起こしてると思っていたのに。
    面白い!

    経験とともにあるってことが心地よかったので、コメントさせて頂きました。

    あゆかさん、お身体大事になさってくださいね。

    • アイビーさん、インテグレイテッド心理学にご参加頂きありがとうございました!

      はい、まずは自分の癒しからで十分かと思います。(*^_^*) 

      そうそう、心地よいですよね。思考のおしゃべりの中から抜け出して、ただシンプルに経験とともにいる。正気に戻る瞬間です。(*^_^*)

      お優しい言葉もありがとうございます☆

  3. 冊子とても読んでみたいです!
    思い悩み、悩みを捨てられない、許せない(許したくない)、私は前向きな気持ちになれないから(流行りの)「引き寄せ」ができないんだ等、悩みを抱え考え方を変えられない自分に、さらに惨めさを抱え込む…ような10代が自分の近くにはいます。(中年の自分自身も同様ですが)
    そういう人たちに、あゆかさんの方法を伝えてあげられたらなあ、といつも思います。冊子があったら本当にうれしいです。
    おまじないややばそうなスピリチュアルとは違う、キラキラ人生をうたう自己開発?や、夢をかなえましょうのステキ自己啓発系とは異なる、実直な方法を教えてくれる本があればなあと長く思っています。

    (余談なのですが、先日『いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動心理学』という本を見つけ読みかけです。
    何かがないと、「ない」ことに心のスペース(処理能力)の大半が占められてしまい、残りの僅かな処理能力で仕事や実務をこなさなければならなくなってミスが多発する、それでダメな人のレッテルがはられてしまい……となっいるというデータがあるそうです。
    お金がない、恋人がない、友達がない、ということへの感情とそれを隠そうとする働きが、心の処理能力の大部分を使っているわけか…と妙に感心しながら読んでいます)

    あゆかさんがいつもおっしゃる、感情の詰まりや感情の堆積が心の「メモリ」を食っているということなんだなと、考えつつ読んでおります。
    大変長くなり申し訳ありません!
    いつもブログありがとうございます。お体の具合、よくなられますように。解剖心理学の進展と冊子刊行、心から楽しみにしています。

  4. あゆかさん、お返事ありがとうごさいます☆

    あゆかさんの仰る通り、初期の段階でセラピーを受けるのが最善ですよね、確かにその通りです。

    それから、何も知らない私に、セラピーと医療に関する日本の現状について教えてくださってありがとうございます。

    色々と活動されているあゆかさんのような立場の方から、こういったお話を聞かせて頂ける事は、大変貴重な事で、ありがたく思います。
    どうもありがとうごさいました。

  5. ピンバック: 気分はBlack Jack-ココロの外科医- – ココロを解く

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