ポジティブ投影

ポジティブ投影という言葉は、たぶん私が勝手に作りましたが、インテグレイテッド心理学を受けてくださった方は、意味はお分かりですね。

講座を受けていない方のために、まず「投影」の意味を乱暴にまとめると、「思考のフィルターを通してものを見る」ことです。

ですので、椅子を見て、椅子だと解釈するのは投影です。なぜそう解釈するのでしょうか? それは教わったからですね。つまり、知識(=思考)を通してものを見ているんです。

こういう最も中立でシンプル、かつ表層的な投影から、心の奥底に抑圧された何層もの思いや感情によって投影される複雑なものまで、基本的に自我は投影ワールドに暮らしています。

ネガティブ投影は、苦手意識や嫌悪感、嫉妬、怒り、無力感などなど、いわゆる苦しみを生み出し、そういう意味で分かりやすいです。

一方、ポジティブ投影は、ポジティブな感情が生まれるので、その分その人の中で問題化しないことが多いですね。

例として分かりやすいのは、アイドルやスポーツ選手へのポジティブ投影です。

一見、誰かを敬愛したり、尊敬しているように見えるので、投影している本人も、される本人もポジティブな関係に見えます。

ちなみに、純粋な敬愛や尊敬とポジティブ投影の違いは、ポジティブ投影の場合、ほぼ間違いなくその人を等身大以上に盛っています。つまり、自分のストーリーや解釈が勝手についてしまうんです。

例えば、かつてアイドルはトイレに行かないと思われていたそうですが、いつもあの人の周りは笑いで溢れているに違いない~、などといった自分の妄想を相手に投影するんです。

なので、アイドルやタレントさんの中には、ファンが自分に勝手に抱くイメージと、本来の自分が違うということで悩む人もいますよね。

さて、このとき投影している側に何が起きているかというと、自分には相手が持っているものを持っていないという思いを強化しているんです。

少し説明させてください。

まず、前提は、私たちにはすべてがあります。インナー天使も、インナー悪魔も、優しさも冷たさも、はなやかさも地味さも、あらゆる要素のすべてがあります。

ところが、そのなかのある部分が育った環境や何らかの理由で抑圧された場合、どうしても外に投影されてしまいます。自分にないものは、誰かが持っていることになるんです。

例えば、自分はいつも混乱していて明晰さがないと感じていたら、誰かが明晰さを持っているように見えてきます。または、誰かに持っていて欲しいんです。

良い例えではないかもしれませんが、自分の部屋が真っ暗で光がなかったとしたら、誰か明かりを持っている人を探したくなるんです。で、誰かが持っていたら、その人のそばに行けば、自分の周囲も明るくなりますね。(正確には、なったように感じる)

自我は、常に完全になりたい、欠けているものを埋めたいと思っているので、自分がないなら、持っている人を探したくなるんです。(または、埋めてくれるもの)

そして、これらはぜんぶ無意識にやっていることです。

で、見つけると、“あの人は、あんなに自信を持ってクリアにお話をしている、素晴らしい人だ!”となります。

そして、次に当然したくなるのが、その人のそばにずっといること。恋愛の始めは、お互いがポジティブ投影をしているケースがほとんどです。

ただ、時間の経過とともに投影が落ちていきますので、その後が試練ですね。(笑)

アイドルの追っかけなども同じです。その人の追っかけをしているときは、自分にないものが埋まったかのように感じて、気分が高揚するんです。

これはもちろん、スピリチュアルな集まりでも見られます。覚醒者やスピリチュアル・ティーチャーにポジティブ投影するんですね。

私もセラピーを教えているだけですが、それでも、“あゆかさんでも、まだ癒すことあるんですか?”というポジ投影の言葉をよくいただきます。もちろん、めっちゃ、あります!!

ちなみに、自分を癒しきった日が来るというのは、自我の妄想です。がっかりしてしまいましたか? ただグッドニュースは、あなたは自我ではないということです。

自我の不幸、自我の抑圧、自我の苦しみは、あなた(=気づきの意識)によって100%受け入れられ、愛されているから、そこには平和があります。

受容、愛である大海の中で小波が苦しんでいたら、一番良いのは大海の意識に寄り添うことでしょう。

ただ、こういった言葉も頭の理解であったり、苦しみの最中にいたりすると、あまりぴんと来ないかと思います。ネガティブな感情や思いの感覚のほうが大きすぎて、そちらに引きづられてしまうからです。

ですので、まるまる癒す必要はありませんが、今苦しいのであれば、やっぱりセラピーはお薦めです。

話を戻して、もし誰かにポジティブ投影していたとしたら、まずそれをしていることに気づいてみるのが良いかもしれません。自分の部屋の中にも明かりがあることを思い出すんです。

そして、一体自分は何がないと思い込んでいるのか? どうしてないと思い込んでしまったのか?を見てみます。過去の出来事?育った環境での刷り込み?思い込み?抑圧された感情?

どこまで癒されたかに関わらず、最終的に「(個の)わたし」が手放されたとき、投影はかげろうであることがはっきりと見えてくるでしょう。

相手を盛り上げることも、盛り下げることもなく、私とあなたというものもなく、境界線のない出来事が現われては去っていきます。絶対に支えられた、うたかたの夢。

ここがいつも私たちの家。

リラックスしていきましょう♪

 

☆☆☆ お知らせ ☆☆☆

今月のハートサークルが送るショートセミナー♪

『境界線とは?』~親子関係~親の期待や干渉、どう線を引く?~

講師:半澤久恵

境界線について学ぶだけでもだいぶ楽になります。ご都合がつく方はぜひ!

※セミナーの収益は、ハートサークルの活動費となります。

ポジティブ投影」への3件のフィードバック

  1. 地球ひろしさんの動画を拝見しました。あゆかさんがおっしゃっていた一瞥体験ですが、あれは単に感情の解放になります。セラピーなどをされているので、よくご存じかとも思いますが、瞑想などを行っている時も、頻繁に起こることです。あれを一瞥体験としてとらえると、また自我に栄養を与える事になりますので、注意が必要です。
    このブログも、ご自身の体験から得たものではなく、あゆかさんが習われたことをご自身へ向けて納得させている言葉の連なりなのでしょうね。
    でも、記事自体はとても読みやすくわかりやすいです。
    ちょっと、気になりましたので、コメントいたしました。

  2. ポジティブ投影とは、なるほどです。

    結構、使う手だなぁ。 あゆかさんの文章を読んで、おぉ、アイドルから対象は移しているものの、やっている事は同じだと、立ち止まれました。

    気づけたので、そそくさとリリースします。

    グッドタイミングでの情報ありがとうございます。

  3. こんにちは。
    最近溝口さんのことを知りました!
    ずーーーっと知りたかったことをわかりやすく書いてくれて、
    最近ブログを読み漁ってます(笑)
    救われた気持ちになりました。
    ありがとうございます

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中