探求のススメ~信者から自由人へ~

写真:山村琴美

写真:山村琴美

インテグレイテッド心理学の中級も無事終わりました。ご参加いただいたみなさん、大変ありがとうございした!質問が活発に出るのが、とても嬉しいです。上級でもどんどんご質問くださいね☆

基礎講座でも、中級講座でも「思いを眺める」というお話をいたしました。というのも、かなり昔、エックハルト・トーレの「The Power of Now (さとりを開くと人生はシンプルで楽になる)」を読み、心の底からなるほどと思ったからです。

つまり、私たちは頭の中に湧いてくる思いをそのまま無条件に信じ、その通りに行動し、すっかり頭の中のおしゃべり箱に支配されている、だからこそ苦しいのだ・・・ということです。

「こんなこともできないなんて、私はまだまだダメだ」
「どうして息子は、もっと本気を出さないのだ」
「夫が子供の学校のことにまるで無関心だ」
「娘はあんなに疲れているのに、遅くまで働いていて体を壊すのじゃないかと心配だ」
「あの投資は大失敗だった」
「あのときあんなことを言わなければ・・・」

などなど、湧いてくる思いの多くは、出来事を正確に捉え、大切なようにとても思えます。

なので、私たちは「思いを眺める(自覚する)」というよりは、「真剣に思い悩んで」しまうのですね。

もちろん、「~~さんのあの話は面白かった」「~~君、最近恋愛しているのかも」「魚屋のおじちゃん、歯が抜けていた」などなど、どうでも良い平和な思いもたくさん湧いてくるでしょう。

いずれにせよ、私たちの多くはただ考えている状態なので、思考を無条件に信じている「思考教の信者」なのです。自分の思いに対して「ほんと?」と疑うこともなく盲信しているのですね。

バイロン・ケイティのワークでは、こういった盲信状態を突っ込み、真実に導くためにいくつかの質問をします。その一番最初の質問は、「それは本当か?」「絶対に本当か?」というものです。

そして、思いは信じなければ、ただ去っていきます。ですので、思いそのものが悪いのではなく、信じてしまうことで苦しんでしまうのです。

なので、ネガティブな思いが出なくなることを願うよりも、それらの思いを信じるのを辞めてしまうほうがきっと早道でしょう。

何度も取り上げていますが、欧米で人気の覚者ムージーは、「思考の99%はゴミだ、残りの1%もゴミだ」と言っています。つまり、真実を言い当てているわけではないということです。また、思考というものの正体を見抜いたとき、それは、実体のない現象の一つにすぎないということも見えてきます。

ですが、私たちの多くは“ただ考えているだけ”という形で自分の思いを盲信しています。

たとえば、「夫がまるで子供の学校のことに無関心だ」の場合、“それは本当?”と突っ込むことはほとんどなく、それよりも「どうしたら夫がもっと関心を寄せるようになるだろう」「なぜ無関心なのか?」などという別の思いが沸いて、そしてまたそれをただ考えているという状態になりがちですね。

この状態をアルメニア出身の神秘思想家のグルジェフは、「夢遊病者」と呼んでいます。出てくる思いがポジティブであれば楽しい夢で、出てくる思いがネガティブであれば悪夢になります。

この夢遊病者は、他者の言葉もそのまま信じやすい傾向があります。とくにその他者が権威者や知識人、賢人、先生と呼ばれる人の言葉であれば尚更です。

たとえば、あるスピリチュアルリーダーが「すべてはうまくいっている」と言っているとします。それを聞いて、心の奥の何かに触れ、そうに違いない!と気持ちが明るくなったとします。それはそれで、とても良いことです。

しかし、多くの人がこの段階でとまってしまいます。

つまり、本当にそうなのか探求しないことです。そうなると、やはりただ信じているだけの状態になってしまいます。

そしてありがちなのが、本当はうまくいっていないと感じていても、「いやいや、すべてはうまくいっている」と自分を納得させてしまうことです。そして、本当の思いや感情を抑圧してしまうのですね。

そうなると、自分の気持ちを明るくしてくれたはずのメッセージが、いつの間にか自分の心の負担に変わり、私はこんなに多くを知ったし、いろいろ実践しているのになぜまだ苦しいのか?と悩んでしまったりします。

つまり、

メッセージを聞く→本当にそうだと思う(信じる)→知識になる、または、
メッセージを聞く→本当にそうだと思う(信じる)→実行する

というパターンですね。

しかし、ここに探求をするというステップも加えてみたらどうでしょうか?

たとえば、「すべてはうまくいっている」がピンと来たとしたら、自分は本当に心からそう思えているかな?本当にそんなふうに感じられているかな?と振り返り、もし、思えていなかったら、それはなぜだろう?自分がまだ見えていない部分があるのだろうか?それとも、メッセージが違うのだろうか? などなど、探求することです。これによって、メッセージは単なる知識から自分の生きた知恵となります。

メッセージを聞く→本当にそうだと思う(信じる)→自己探求をする→生きた知恵になる

私は自己探求した結果、「すべてはうまくいっている」ではなく、「すべてはなるようになっている」または「そうなるようになる」だと感じています。信じているのではなく、そう実感しているのです。その瞬間風の吹く向きは、その向きにしか向きようがなかったのです。

そこに、なぜ?とかどうして?とか、自分の思考で風の向きを変えられるはずだ・・・などなく、シンプルに「そうなるようになった、終わり」です。

この言葉も鵜呑みにせず、ぜひ探求してみてください。ただ信じているのと、本当にそう分かっているのでは、雲泥の差があります。

自分の思いも他者の言葉も無条件に信じるのを辞めたとき、知識から知恵の道が開かれます。そしてまた、思考に制限され、振り回される「思考教の信者」を辞めたとき、真の自由人への扉も開きますね♪

 

 

探求のススメ~信者から自由人へ~」への5件のフィードバック

  1. あゆかさん、いつも為になる投稿を有り難うございます。
    私は、毎朝・毎晩、”EckhartのThe Power of Now”のAudio Versionを聴いていますが、あゆかさんのコメント「私たちは頭の中に湧いてくる思いをそのまま無条件に信じ、その通りに行動し、すっかり頭の中のおしゃべり箱に支配されている、だからこそ苦しいのだ」という文章を読んで、ハッとさせられました。
    あゆかさんの視点から同じエックハルトの文章を表現して頂いたことにより、エックハルトの教えに対し、自分の限られた知見では得られなかった理解を得ることが出来ました。
    それは、表面をなぞっていただけのような知識から、知恵に変わった瞬間だったのかもしれません。
    あゆかさんのコメントによって、そのことを学ばせていただくと共に、自分ひとりで賢者の本や声を聴き、探求することには限界があることを改めて痛感いたしました。
    本当に有り難うございました。
    これからもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

  2. 「すべてはうまくいっている」「神を信じている」などの思い込み(?)に対して、自己探求を入れてみました。
    10分程。
    それだけの時間でも、途中信じていない思いが見つかり、そしてそれからまた探求していくと、やっぱり愛に包まれている。ありがたい、ありがたい。というところに行きついたというか感じたというか。
    良かったです。とーっても幸せでした。
    この自己探求はいいなと思ったので、癖つくくらい定着出来たらいいなと思いました。

    ありがとうございます!

  3. 基礎中級と講座を受けて、毎日目からウロコの連続です。「好奇心をもって取り組んでください」とあゆかさんがおっしゃったときには、辛い思いと向き合うのに好奇心なんて、と思っていましたが、いまでは楽しくなり始めました。胸のモヤモヤが晴れた時の快感といったらありませんね。何かにトリガーされる度、おっ、今度は何かな、と少しワクワクします。絶えず正直に自分を見つめる癖、定着させていきたいです。リリースできる感情の数が浮上するそれに追いつきませんが(^_^;)、ノートにメモして、ぼちぼち取り組もうと思います。上級がとっても楽しみです🎶

  4. ピンバック: 脱・『思考教』信者!本当に楽になるには。 | AROHAM Holistic healing salon

  5. 初めてコメントさせて頂きます。以前から時々ブログを拝読させて戴いています。
    (セミナーは受けたことがないのです、ごめんなさい(_ _))
    今日読んでいてふと思ったのですが、
    あゆかさんのお話を読むと、林の中を歩いたり、動物と一緒にいる時にもらえる、
    自分の何かを清浄されるリセット感があります。
    生きている限り思考や感情は絶え間なく浮かんでは消えていきますが、
    でもいつでもリセットできることを感じていると、ずぶずぶ底なし沼に落ち続けることはないかな、
    と思いました。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中